歯車と工作機械の設計から完成までをオーダーメイドで行う。事業の9割を占めるのが、歯車の製造だ。約2000種類、月間30～40万個を生産し、産業用ロボットや電気自動車、医療機器など用途は幅広い。
同社の強みとして、次の3つが挙げられる。1つ目は「独自技術による静音化」。振動・騒音の抑制に、より効果がある歯車研削加工に注力。独自技術の超音波歯車研削加工で、市場が求める先を考えた製品を製作している。2つ目は「社内一貫生産体制」。全工程を内製化することで、生産ロスを極力抑え、スピード対応を実現。高性能ロボットの導入により、一部工程の自動生産ラインを構築し、人手不足の解消と生産能力の向上を目指す。3つ目は「設備機械の自社開発」。多種多様な専用機を開発してきた技術力とノウハウを生かし、歯車製造の加工機を独自に開発している。
歯車を製造して80年、「世界に誇れる、音にこだわったオンリーワンの歯車」は国内外で高く評価されている。2023年には、旋盤や歯切り盤といった熱処理より前の工程を行う府中第二工場が完成。生産能力が約3割増し、より高精度な歯車製作が可能となった。時代と共に変化する顧客のニーズに応えるため、同社にしかできないものづくりを追求し続けていく。